NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」を見た。
ツイッターでものすごいトレンドトピックになっていたので気になったんだけど、
多系統萎縮症という神経難病に侵された女性がスイスに渡って安楽死を行うというドキュメント。
その安楽死を選んだ女性のブログは好きでずっと読んでいた。
最初はテレビに出ている方とそのブログ主さんは自分の中で繋がらなかった。「あ、この方も紺美さんと同じ病気なんだ」と思っていた。
最初は共通項がたくさんあるけれど、まさか別の方だよな・・と思っていたから物凄くショックを受けた。
気になって気になって、ただ、紺美さんは人気・有名ブロガーだから、もしも本当なら誰かしら読者の人が話題に出しているんじゃないかと思ってインターネット検索をかけても何もヒットしなかった。ツイッターでも出てこなかった。
ただ単にまだインデックスされていなかっただけだったようで、昨日あたりからいくつかの読者さんのブログ記事がヒットし始めた。
彼女のブログを読み始めた時は、脊髄小脳変性症と診断されて、まだワンちゃんのお散歩をされたりしていたけれど、
進行は早かったようで、自力では立ち上がれず、車椅子になる、その過程が綴られていた。
紺美さんのブログはなんというか本当に読んでいるだけでその世界観に引き込まれるような独特の文章力を感じた。
生命力があり、力強さがある。それでいて何とも表現できないような繊細さがある。読んでいるだけで元気をもらえるようで、当時の自分は夢中になって読んでいた。
彼女は病気の告知を受ける以前はフリーランスで仕事をさせていたとブログに書いてあった。
番組を見て知ったのだけど、言語・口語に携わるお仕事をされていたようだ。あの素晴らしい文才は道理で・・・・
病が進行していくに従って、安楽死のことを調べている、希望していると仰っていた。
けれど、「本当に安楽死をするかもまだ分からない」といった内容も書かれていたので、まさか本当に実行されるだなんて・・・・本当に意思が強く、行動力のある方だと思った。
健康な身体だとしたって、旅行や娯楽でスイスに行くって、普通にダルイって思う人たくさんいると思う。遠すぎるもの。
きっと仕事なんかでも目的や目標を決めたとき、そこから逆算して計画をたてて着実にステップを踏んで達成するような、能力の高い人だったんだろうな・・・
彼女の病気は身体の自由が徐々に制限されていく病気。進行速度は人それぞれであっても、確実に身体は動かなくなる。
呼吸も出来なくなり、自力で食べることも・・・
それでも思考は衰えない。つまりは意識ははっきりしているのに、身体が動かなくなる。という、想像するだけで恐ろしい病気。
人工呼吸器をつけても、身体の自由がきかなくても楽しく幸せに人生を送れるという人もいる。
ただ、全員が全員そう感じるというわけではない。
全てにおいて言えるけれど人それぞれなんだ。
安楽死とは言っても、スイスの安楽死は自分で致死薬の入った点滴のストッパーを開くわけだから、
安楽死というよりも「自殺幇助」だよね。
自分で死を選択する。
それって理想だしそれができる人って究極の勝者だと思うな。
生きる権利ばかりが主張されがちで、そればかりに目がいきがちだけれど、
死ぬ権利こそが大切じゃないのかな。特に高齢化している今の時代は死にたくても死ねない人がどんどん増える気がする。
身体が不自由になってきた祖母がよく「早く死にたい」って言っていたのを思い出した。
そもそも、生まれてきたこと自体は本人の希望ではないものね。
親に「生んでくれてありがとう」って思うことはあっても、それは自分で親にお願いしてそうなった(生まれた)わけじゃないからなあ
人によっては、「お前さえ私を生まなければこんな目に遭わずに済んだ」とか「生んでくれなんて頼んでもないのに勝手に生みやがって」って、
本当にそんなふうに思ってしまうような人生を強いられることも、事実あるわけで、悲しいけれども・・・
安楽死は実際には認められないんだろうなあ、リビングウィルですら認められない。
生きるも地獄、死ぬも地獄・・・って事なんでしょうかね。
※6月5日(水)の就業時間中にかかってきた電話は合計57本、そのうち私が出た電話は20本でした。
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